事業を行っていると、毎月同じような仕訳を会計システムに入力することになります。

定型作業であるならば、極力自動化できないかと考えました。

仕訳テンプレート機能の利用

まず実施したのが、会計システムの仕訳テンプレート機能の利用です。よく利用する仕訳をテンプレートとして登録しておくことで、仕訳入力の際、一から入力するのに比べ入力項目を減らすことができます。

インポート機能の利用

仕訳テンプレート機能を利用することで、入力項目を減らすことができましたが、テンプレートを利用する場合、1本1本仕訳を入力する必要があります。

月次の締め処理の場合、定型的に複数の仕訳を入力する必要があります。ここで利用したのが、会計システムのインポート機能です。

登録する仕訳データのひな形をCSVファイルまたはExcelファイルとして準備し、会計システムよりインポートすることで、複数の仕訳データを一括して登録することができます。

数式・マクロの利用

登録する仕訳データを準備する際、Excelであれば数式を利用することができます。数式を利用することで消費税額などは自動的に計算されます。

仕訳データを準備する際、発生日などを設定する必要があります。その際、1つずつ日付を設定するのには手間がかかります。

そこで日付の設定にExcelのマクロを利用しました。DateSerial関数等を利用することで、自動的に前月末の日付等を設定することができます。

使ったことがない等マクロを使用することに抵抗がある方がいらっしゃるかもしれませんが、Excelの関数を使ったことがある方ならば、それほど違和感なくマクロを使えると思います。

インポート機能、数式・マクロ利用後の作業項目

インポート機能、数式・マクロの利用により、月次の定型的な仕訳登録は、次のような作業になります。

 ・マクロの実行

 ・仕訳データの内容修正(必要に応じ)

 ・仕訳データのインポート

 ・インポートされた仕訳の内容確認

上記作業で複数の仕訳が一括して会計システムに登録されます。

インポート機能、数式・マクロ利用のメリット・デメリット

インポート機能、数式・マクロ利用には、次のようなメリット・デメリットがあります。

〇メリット

 ・作業時間の削減

 ・定型仕訳の入力モレがなくなる

 ・手作業による更新ミスが減る


〇デメリット

 ・マクロを作成するための時間及び知識が必要

 ・担当者が退職するとメンテナンスができなくなる状況が生じるおそれがある


デメリットをなくすため、可能であれば2人以上でマクロ作成をあたるといいと思います。

さらなる作業効率向上

さらなる作業効率向上のため、入出金データ等の取り込みにより自動仕訳を起票する等の対応も考えられます。

ただし自動処理にまかせきりだと、なにかの拍子で不具合が生じた際、誤りにきづかないおそれがあるため、自動仕訳機能を利用する場合なにかしらのチェックポイントを検討しておく必要があると考えています。